【買い忘れたモノ、あす必要!:Amazon ホームページへ】
【ご報告とお礼】
当記事をご覧いただきありがとうございます。
この度、記事読者の方から 詐欺に使用された異なる種類の写真をご提供いただきました。
この方も、実際に詐欺(未遂)に遭われたそうです。
詐欺トークの甘い言葉に惹かれつつも、ネット上で用心深く調べて当サイトに行きつき、“ 未然に防ぐことが出来ました!” とお礼のコメントを頂戴しました(当記事の最下段にあります)。
その後、個人的にメールでやりとりさせていただき、ご許可を得てお送りいただいた写真の掲載許可を得ました。
現実の詐欺に巻き込まれた方が 当サイトを参照され、被害防止に微力ながら貢献できたことを大変うれしく感じております。
surounin.com(スロウ人のお悩み解消Site)
国際ネット詐欺:1日10分・1週間で50万円の収益 ?!
ネット詐欺に関する前記事では、インスタグラム等で再燃しているネット詐欺の実例をご案内しました。
人の好意に乗じたり、恋愛感情をくすぐるなどして偽名の銀行口座に金銭を振り込ませる卑劣な犯罪です。
SNS上で1週間程度のやり取りが続いて すっかり相手を信用してしまい、数十万円もの大金を振り込む方が後を絶ちません。
私(スロウ人)の知人に 警察関係者がいますが、日本人は世界の国の中でも特に狙われやすいそうです。
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さて、前記事の読者の方(以下「Sさん」と言います)から、外国人詐欺グループに関する情報提供がありました。
実際にあった詐欺事例として 本記事で第二弾としてご紹介します。
内容は、Sさんと外国人詐欺グループによるインスタ上の濃密なやり取り(画像あり)です。
なお、Sさんには、Zoomでリアルなお話も伺うことが出来ました(Sさん ありがとうございます)。
詐欺の手口としては、この章のタイトル通り 少しばかりの手間ヒマで 40万円~50万円を掠(かす)め取ろうという小賢(こざか)しいものです。
“ こんなのに騙される人いるの? ” と思われるかもしれませんが、被害者数の多さは 各都道府県の警察データや 国際連合広報センター(いわゆる国連)の ホームページ上での注意喚起が物語っています。
くれぐれも 金銭や色恋に目が眩(くら)んだり、コチラの親切心を逆手に取る輩には つけ込まれないよう注意しましょう。
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↓きっかけは、インスタグラムでお互いに「いいね」や「フォロー」をしたことから始まったとのこと(王道のパターンです)。
外国人詐欺師達は、すぐにインスタのメッセージ機能を利用して接触を図ってきます。
なので、あなたがフォローした直後に 相手からメッセージの着信があった場合は、詐欺を疑う気持ちでいた方が良いでしょう。
↑インスタのメッセージ機能は、このマークをクリック
↓今回の主役、国際詐欺と思われる者のインスタアカウント。
↓怪しいインスタのアカウントを見分ける一つの目安として、以下図の様に「フォロワー が少なく、フォロー中 が極端に多い」ことが挙げられます。
ひたすらに「いいね」や「フォロー」を押し続けて、反応があった人達を詐欺のターゲットとして漁っているのです。
↓さらに、怪しい点が2つあります。
インスタへの投稿が12回ありますが、一番最初の投稿日付と 最後の投稿日付が同じ「9月18日」という点と、以降の新規投稿が無い点です。
詐欺専用のアカウントとして開設された可能性が高いですね。
↑初回から直近まで、すべてが9月18日に投稿されたもの
↓さて、詐欺(の嫌疑が濃厚)の相手方から Sさん宛てに送信されたメッセージを見ていきましょう。
最初からフレンドリーではありますが、丁寧です。
キチンとした人なのかな? と期待したりもします。
↓早速 Sさんに対して Deep な自己紹介を送ってきました。
概要は 以下の通りです。
・千葉県野田市の出身
・オーストラリア在住の76歳未亡人
・現在、咽頭癌で入院中(余命僅か)
・夫(故人)から5億円の資産を受け継いだ
・自身に代わって 資産を慈善活動に捧げてほしい
・手伝ってくれたら5億円の30%を差し上げたい
↑千葉県野田市で生を受け、27歳の時にオーストラリア人と結婚して そのままご主人の生まれ故郷に移り住み、苦節50余年とのことです。
私は日本で生まれ育ちました。
日本に住んで27年ほどになります。
両親は私が5歳の時に亡くなりました。
私は孤児として育ちました。
私には兄弟姉妹がいません。
子供がいない
私は孤児として育ち、オーストラリア人の夫と結婚しました。
お涙頂戴的な、非常に長い自己紹介から始まりましたね。
70歳後半に複数回 手術をして、“ 余命は僅か ” とのことです…。
以下、記事中では この詐欺師と思われる人物を「76歳未亡人」と呼びます。
本記事に挿入されている各図では、76歳未亡人のインスタグラム上に記載されている以下の情報をマスキングしています。
・表示名
・アカウント名
・顔写真
※ 複数組み合わせることで本人特定につながるものを含みます
これは、Sさんが 詐欺グループの指定して来た金融機関口座への振り込みを あと一歩のところで思いとどまったことで、実際の金銭被害が出ていないことが理由です。
つまり、振り込んだ後に 相手方と音信不通となり、詐欺被害が現実になったという事実が無いため、76歳未亡人の言う “ 5億円の資産を慈善活動に捧げてほしい ” という主張が、彼女の真意であった可能性もゼロではないと言えるためです(当記事を読み進むにつれて、多くの方は “ ゼロだろう! ” と確信するのが自然ですが…)。
実際に被害は無かったものの、詐欺には「未遂罪(刑法第250条)」があるので、財物を差し出させる目的で相手を欺(あざむ)く行為だけでも、刑法上の罪に問われることになります。
しかしながら、今回の 76歳未亡人による 一連の行為や内心を「最初から詐欺目的だった!」と われわれ 一般人が断定することは出来ません(それは司法の役割です)。
そのため、司法に依ってしか行えない行為(詐欺罪や同未遂罪を断定すること)を一般人が独断で行い、その結果を広くネット上に流布することは、76歳未亡人に対する 名誉毀損罪 又は侮辱罪、肖像権の侵害 等にあたる可能性があります(特に顔写真に関しては、ネット上から勝手に拝借した 無関係な方の写真である可能性があり、慎重な取り扱いが必要)。
・
・
・
76歳未亡人からSさんに寄せられた一連のメッセージや、彼女以外の登場人物である 運送会社の取引銀行情報など、やり取りを追って行けば行くほど 本件が詐欺であることが より確定的となり、Sさん共々 腹立たしさがこみ上げてきました。
しかしながら、本当の犯罪者かどうかが明確でない(司法に依るジャッジを経ていない)状況で、一般人が勝手に断罪 ⇒ 公表する行為それ自体が「犯罪」となるため、76歳未亡人のプライバシー(咽頭癌で療養中の顔写真など)の情報は、すべてマスキングさせて頂きました。
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Sさんが本件で不快な思いをされたことは事実ですが、76歳未亡人を「晒す」ようなことは望んでおられませんし、私(スロウ人)は Sさんのご意思を尊重して記事を書かせていただく立場です。
今後、本件と似通った経験をされる方がいるかもしれません。
その際に、「この顔画像や、メッセージの文体は見覚えがあるぞ…怪しい!」といった気付きを得て頂ければ幸いです。
当記事を閲読される皆さまにおかれましては、ご理解のほどお願いいたします。
↓5億円もの大金を、インスタで「いいね」をしただけの 一度も会ったことのない相手を信じて託してくださるそうで… 大変な重圧を感じますね。
↑どうやら、5億円の財産はシドニーを拠点とする運送会社に預けられているようです。
その5億円が、日本の一般家庭の玄関まで(一度に全額か、小分けなのかは分りませんが…)届けてくれるようですね。
慈善活動の内容は こちらで勝手に決めてしまって良いのでしょうか?
それにしても、5億円の30%である1億5千万円も中抜きして良いとは、随分と気前の良いお話ですね。
↓76歳未亡人によると、5億円の受け渡しについては Sさんと運送会社とのやり取りになるようです。
そのためには、こちら側(Sさん)の個人情報を 運送会社へ発信しなければならないとのこと。
この 運送会社は、76歳未亡人の自作自演 又は 同じ詐欺グループでしょう。
この手の詐欺は、個人の詐欺師(すべての登場人物を自作自演) 又は 組織を形成する詐欺集団とに分かれますが、本件がどちらなのかの判別はつきませんでした。
さて、Sさん宛てに開示を要求された個人情報は 以下の5つです。
・フルネーム
・現住所
・電話番号
・メールアドレス
・LINE の ID
↓Sさんは 76歳未亡人に対して、ご自身の個人情報を送ることに ちょっと難色を示したそうです。
図にある様な Sさんの懸念に対して、一生懸命に信用を得ようとしている76歳未亡人の一途な姿勢が伝わってきます。
文中で、しつこいくらいに 運送会社を持ち上げています。
なので、この運送会社も 詐欺ストーリーの重要な登場人物であることが、この時点で想像できますね。
↑今回の詐欺は「箱のモノ詐欺」というカテゴリーに該当するでしょう。
“ 私の今の状況ではそれが出来ないので、あなたが運送会社と連絡を取り合って、あなたに○○が届くようにして欲しい ”
という話の建て付けは、まさに外国人によるSNS詐欺の典型例と言えます
「国際ロマンス詐欺」というカテゴリーの場合も、同様の要求(会社や個人などの第三者を間に挟む)をしてきます。
過去あった多くの事例では、「アメリカ軍に在籍している女性軍人」という設定で、
“ 私の軍人という立場では直接金銭を扱うことが出来ない(軍を除籍されてしまう)ので、私が信用を置いている民間人と連絡を取り合ってほしい ”
などといい、詐欺仲間である “ 民間人 ” とのやり取りを促して来るというパタンです。
↓76歳未亡人が、自身のメールアドレスを送って来ました。
信用の度合いを高めることが狙いでしょうか。
他にも、76歳未亡人/Sさん/運送会社の三者の動きを、リアルタイムで把握しやすくする意図があるのでしょう。
この後、Sさんも自身のメールアドレスを 他の個人情報とともに76歳未亡人へ開示しています。
Sさんが自身のメールアドレスを開示したことで、インスタで受信している 76歳未亡人のメッセージが Sさんの Gmail アドレス宛てにも同時送信される様になりました。
インスタとGmail の両方で 76歳未亡人からの大量メッセージを受信し続けて、“ 指定の口座に早く振り込まなきゃ… ” という気持ちに 段々となって来たそうです。
↓今回、詐欺過程の詳細な情報を提供してくださったSさんですが、76歳未亡人とのやり取りの中で、金額が大きいこともあり 段々と怖くなってきたと言っておられました(Zoom にて述懐)。
国際詐欺グループとのやり取りなど、そうそうあることでは無いので無理もありません。
そのため、76歳未亡人へ提供したSさんの個人情報(住所・電話番号)は、某県警の生活安全課(詐欺犯罪を扱う部署)の住所と電話番号を記載したとのこと(いざという時の保険のような感覚で、県警の住所を記載したとのことです)。
この点、Sさん なかなか機転が利く方だな!と感心いたしました。
↑しかしその後も、76歳未亡人とのインスタ上のやり取りは、何ら変わりなく続いたようです(初めから5億円など贈る気はさらさらないので、住所や電話の情報などチェックしないのでしょう)。
Gmail アドレスは、ご自身が使用していた本物なので、詐欺相手に開示してしまったことを とても後悔されていました(もう怖くて使えない)。
尚、LINE IDについては SさんがLINE自体のセキュリティを信用しておらず ハッキング(電話番号の特定)が怖いので、“ LINE ID は持っていない ” と回答したとのことです。
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・危険なウェブサイトへのアクセスをブロック
・ネットの検索結果やリンクURLの安全性を評価
・危険であれば警告を表示します
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詐欺仲間から メールが届いた…
↓さてここで、具体的な 運送会社(詐欺仲間?)の名前が出てきました。
会社名:
Asia Delivery Service and Security Company
76歳未亡人の説明によると、上記の会社から SさんのGmailアドレス宛てにメールが送信されて来るとのことです。
しかし、この会社名をネットで検索をかけたところ ヒットしませんでした。
↓そうこうしているうちに、SさんのGmailアドレス宛てに、運送会社から連絡が届きました。
ご丁寧にも シッカリ日本語で(通常は英文でしょう…)。
逆に 疑わしい印象ですね。
↑あれ??(❶に注目)
76歳未亡人が教えてくれた会社名:
Asia Delivery Service and Security Company
という会社から連絡が来ると言っていたのに、会社名が違いますね。
実際にメールが届いた会社名:
Asia World Secured
という会社からメールが送信されてきました(❶)。
文末にウェブサイトの記載(❺)があったので クリックしてみると、
というサイトに飛び、実際に(サイトは)存在していました。
しかし… この 運送会社の正式な社名は、「ASIA WORLD SECURE(“D”無し)」の様です。
メールアドレスやウェブサイトは「secured(❷❺)」になっていますね…
偽サイトなのでしょうか??
それにしては、アニメーションをふんだんに用いるなど なかなか精巧な造りです。
❸❹ は、騙し取ろうとしている金額が記載されています。
より信憑性を持たせるためか、「50万円/380,000円」という2つの選択肢を提示していますね。
それにしても、翻訳ソフトで日本語の文書を作成した感がアリアリです。
↓試しに、サイト内の「お問い合わせ」からメールを送信してみると、
↑通常であれば、お問い合わせのE-Mail欄にメールアドレスを記載して「Send Message」ボタンを押した場合は、確認メールがSさんのメールアドレス宛てに送信されてくるはずですが…
一切送信されて来なかったそうです。
私(スロウ人)も「Send Message」ボタンを押して 問い合わせをしてみましたが、Sさんと同様に確認メールは送信されませんでした(やはり偽サイトなのでしょうか)。
↓ちなみに、サイトTOPページにあるこれらのボタン(右の3つ)の他、ところどころにあるボタンをクリックしてみましたが 反応は無し(ほかの画面に遷移しない)でした。
一見、大手企業のようですが … 少々貧相な造りだと感じました。
しかし、そもそも詐欺のためのサイトなのですから 手を抜くのは当たり前ですね(笑)
話が違うよ! と指摘してみた…
↓76歳未亡人に対して、運送会社の社名が 最初に教わった会社と異なる点(説明と違う)について 以下のように指摘してみると…
↓76歳未亡人は 痛いところを突かれて狼狽(うろた)えたのか、しばらく時間が経ってから「私を信用してください!」に終始した長文(延々と続く)が送られて来ました。
Sさんの問いに対する明快な回答は一切ありません。
76歳未亡人は間もなく “ 命が尽きそう ” とのことなので、焦っているのでしょうか…(笑)
↓延々 この調子なので、飽きたらスクロールしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたらスクロールしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたらスクロールしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたらスクロールしてください。
↓76歳未亡人は、船(運送)会社について “ 心配しないで、信用して!” と盛んに主張していますが、それはムリ筋というものでしょう…
↓肝心の送金方法(不振り込み先の情報)についての記載が、運送会社からのメールにはありません。
まずは、ファーストクラス(50万円)又は セカンドクラス(38万円)のいずれかを選んで、運送会社へ回答が必要なようです。
Sさんがこの回答を運送会社になかなか送信しないので、76歳未亡人がヤキモキしているのが分かります。
↓そのため、Sさんに対して、“ 運送会社とのやり取りを自分のアドレスに転送しろ! ” と言って来ました。
Sさんは、運送会社へメールを送信した直後に、コピペした内容を76歳未亡人にインスタメッセージで報告しました。
↓すると、76歳未亡人はたちまち上機嫌に(笑)
Sさんが徐々に詐欺のカタに嵌(はま)りつつあることに安心したのでしょう。
丁寧なお礼と、就寝前のご挨拶を頂きました…
↓引き続き、Sさんが 76歳未亡人に質問しました。
肝心の「箱の中身」についてです。
“ 本当に現金5億円が玄関に送られてきたらどうしよう ” と、期待して興奮したそうです(Sさん しっかりしてください!と言いたくなりますね…)。
メリットの大きい話をひたすら浴びせかけられると、冷静な判断力を欠いた心理状態に陥りがちですね 💀
↑ちなみに、箱の中身が何なのかの具体的な回答はありませんね。
↓引き続き、76歳未亡人から 朝晩連続でメッセージが舞い込んで来たそうです。
内容はいつも、
・病床の私を助けて
・私はもう飲食出来ず、死が近い
・日本の祖先が私たちを祝福している
・会社は本当に信頼できる、間違いない
・疑いを持たずに(入金を)実行して
・私があなたを騙すと思いますか?
・地球上で最後の私の願いを叶えて!
以下同文(笑)
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↑このあとも又、延々と同じ調子で続くのですが、割愛します。
詐欺相手が 顔写真を送って来た…
↓そうこうしているうちに、76歳未亡人は 顔写真(別途、拡大図あり)を送って来たそうです。
ステージ4の咽頭癌とのことで、チューブが喉に挿し込まれており痛々しいですね。
↑“ 私はあなたに嘘をつくことは出来ない ” って、本当ですか…
↓76歳未亡人の顔写真を拡大してみました。
(詐欺師側が どこからか勝手に拝借して来た写真の可能性があるため、プライバシー情報の保護/肖像権保護の観点から 念入りにモザイクをかけています)。
こんな痛々しい(偽の)写真を送りつけて善良な日本人の同情を買い、たかだか38万円~50万円を騙し取りたいのか!と…、腹立たしくなってきます。
↓元画像(モザイク無し)を Googleで検索してみましたが、ヒットしませんでした。
↓以下4枚の写真は、2023年1月に 読者の方のご厚意で当サイトにお送りいただいたものです。
“ 詐欺被害の防止に役立ちます様に… ” とのことで、ありがたく記事に追加させていただきました(Y様、感謝いたします!)。
似たような写真が送られてきた方は、ぜひとも詐欺を疑ってください。
↓顔写真を送ってきた後に、76歳未亡人から引き続き「身の上話と 5億円贈与」のメッセージが 延々と続きます。
何やら、“ このお金は合法です ” とまで言い出しました…。
↓延々 この調子なので、飽きたら読み飛ばしてください。
↑上記の5倍ほどの分量があるので、割愛します。
振り込みます! と 回答してみた…
↓Sさんは、76歳未亡人とインスタ上でやり取りする一方で、運送会社とはGmail を通じて 質問したり 指示を仰ぐ 等のやり取りをしていました。
Sさんから運送会社への質問メール(❶回目):
↓運送会社は、76歳未亡人の自作自演か 又は 背後で必ず通じているはずです。
なので、76歳未亡人が “ これは搾り取れる! ” と判断したら、運送会社は 速やかに金銭の支払い方法などの具体的な進め方を、Sさんへメールで指示しなければなりません。
しかし、76歳未亡人は 運送会社との連携が あまり良くないようです(自作自演ではなく、他のチームなのか?)。
運送会社は、不思議と振り込み先の情報を出し惜しみしますね。
↑運送会社と連絡を取ったか?についての確認が、1日3回以上 送信されて来たそうです。
詐欺の身内なのだから、自分で確認すればと思いますね(笑)。
↓再度、“ 運送会社にはメールしたよ ” と報告すると 上機嫌に。
安心したのか、もう就寝されるようです zzz
↓さて、いよいよこの「箱モノ詐欺」もクライマックスに近付いています。
運送会社(詐欺)から 積極的なメールが送られて来ました。
“ さぁ、金の準備は出来てますか? ” 、という論調です。
↑ところが、またもや 肝心の振り込み先の金融機関や口座番号が書かれていません。
詐欺師側も、さすがに金融機関情報の開示は慎重になっているのでしょうか。
↓なので、Sさんが 運送会社宛てに 再度の質問メールを送信。
Sさんから運送会社への質問メール(❷回目):
↓返信がありました。
が、…またもや 振り込み先に関する記載はありません。
運送会社の信頼性を補強する話(=もっともらしい話)ばかりが書かれています。
テンプレート化されているメールを、ただ順番に送ってきているのでしょう。
↓Sさんが もやもやしていると、上記のメールから17分後に再度メールが。
今度は、振り込み先の金融機関情報が明確に記載されています!
↑図にも注記したように、口座名義は Asia World Secured 等の法人名では無く、ただの日本人女性の個人名でした(いい加減すぎますね)。
↓大手法人が、個人口座名義の振り込み先を指定するわけ無いだろう!と思いますが、すでに冷静さを欠いた状態のSさんは、“ そんなこともあるかもしれないな… ” と考えたそうです。
が、念のため “ 法人の振り込み先名義が なぜ個人名なのですか? ” という質問を、Sさんは運送会社宛てに送信しています。
Sさんから運送会社への質問メール(❸回目):
↓運送会社からの回答です。
回答の内容があまりにもお粗末で、自ら詐欺と言っているようなものですね …
↓以下のような「証明書」の写真をDMで送ってきた場合も注意が必要です。
※2023年1月に、読者の方(Y様)から送っていただいた写真です。
日本語の文体もおかしいですし、漢字も「所」が繁体字になっていたり…
そもそもですが、オーストラリアの運送会社が発行した証明書なら、通常は英語表記ではないでしょうか?
左下「Beneficlary(受益者)」には日本人の名前が記載されていますが、英語の直筆署名とは全く異なる名前です。
これは、日本語名を書いておきながら、その読み方が解からなかったためと思われます。
造りのすべてが、相手を馬鹿にし過ぎていますね…
詐欺相手が 家族写真を送って来た…
↓振り込みまであと一歩というタイミングを図ったかの様に、76歳未亡人からダメ押しの写真付きメッセージが送られてきました(下段に拡大写真あり)。
振り込みに関する説明も たいへんに🔥熱量の高い文章となっています。
特に、“ 箱の中のお金はすでに円になっています ” というくだりが、手際が良すぎて感心しますね(笑)。
直接的な表現でトドメを刺しに来た、という印象です。
↓写真の拡大図です(モザイク済み)。
76歳未亡人は、1946年生まれ(昭和21年)なので、戦後生まれということになります。
写真の時代考証は、昭和初期(1926年~)といった印象です。
この写真も、どこからか勝手に拝借したものではないでしょうか。
↓元画像(モザイク無し)を Googleで検索してみましたが、同じ画像はヒットしませんでした。
詐欺の銀行口座は すべて本物だった!
↓Sさんから送っていただいたメールやスクショに記載された情報を基に、詐欺グループが悪用している日本国内の銀行口座が生きているかを私(スロウ人)が調べてみました。
詐欺の相手方が指定して来た口座は、3つあります。
↑前章で「旧インターネット系の銀行」を一つ挙げました(いちばん上)。
それ以外で、2つほど振り込み口座を指定してきたそうです。
これら3つの口座は、すべて生きていました。
いずれも、日本在住の人を騙して作らせた口座を買い取ったり、多重債務者の通帳を預かると称して そのまま盗用したりしているのではないでしょうか。
Sさん、振り込む一歩手前で踏みとどまることが出来て、本当に良かったですね!
まとめ:詐欺被害に遭わないために
Sさんは、最終的に5億円の30%である1億5千万円を諦める(詐欺だと気付く)に至りました。
76歳未亡人や運送会社とのやり取りの中で、見たことの無い大金への期待が膨らむと同時に、不安と恐怖に苛まれ続けたようです。
以下の様な、異常な心理状態だったと、Zoon で話しておられました。
“ 最初は不安や恐怖が強かったが、その一方で とてもうま味のある話だと思い込んでしまった。
終始 胸がドキドキして、38万円を振り込んでしまったら楽になると何度も思った。
しかし、だんだんと相手の説明が荒唐無稽だと気付き始め、最後の方では怒りや正義の気持ちが湧き起って来た ”
冷静な気付きが Sさんを被害から救いました。
そして、前回 詐欺に関する記事を閲覧いただいたご縁で、Sさんの正義の怒りとともに本件の情報提供に至りました。
Sさんとはメールでのやり取りの他に、Zoom でもお話を伺いましたが、私(スロウ人)の印象は、やすやすと騙されるようなネットリテラシーの貧弱な方では無い印象でした。
しかし、仕事の疲労が溜まっていたり 生活上の不安が重なったりすることで、平素は しっかりした方でも ついフラフラと「うま味」を感じてしまうことがあるものです。
この記事の目的は、第二、第三の被害者を出さないことにあります。
繰り返しですが、各都道府県の警察や 国際連合広報センター(いわゆる国連)の ホームページ上で注意喚起があるように、被害に遭われた方は確実に存在するのです。
引用元:国際連合広報センターのサイト( https://www.unic.or.jp/ )
日本貿易振興機構(JETRO)でも、コロナ禍前から注意喚起が掲載されています。
引用元:日本貿易振興機構(JETRO)( https://www.jetro.go.jp )
本事例を頭の片隅に、皆さまの被害防止に役立てて頂ければ幸いです。
もし同様の被害や未遂に遭われた方は、当記事の最下段にある『コメントする』で状況を伺うことが出来たら助かります。
貴重な情報を提供いただき、体験をつぶさに共有いただいたSさんに 改めてお礼申し上げます、ありがとうございました。
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個人情報、学校や家でPCを使う時のルール、ネット上のコミュニケーション、チャットやSNSへの投稿の仕方、ネットいじめ、ニュースを正確に読み解く力、等々、メディア/ネット・リテラシーを確実に身につける授業づくりの豊富なプランを低学年、中学年、高学年ごとに提案。(著者より)
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生活経済に関するシリーズ記事のご案内
リストラやハラスメントで退職を余儀なくされた方 …あなたの生活を困窮から救いたい!
そのための知恵・工夫をお伝えする記事のご案内です。
以下のジャンルを中心に、記事を上梓しております ^^
公的給付:
・ 傷病手当金
・ 失業手当
医療関連制度:
・ 自立支援医療制度
・ 障がい者手帳(= 精神障害者福祉保健手帳)
(2023年2月リリース予定)
税金/年金:
・ 国民健康保険税
・ 国民年金保険料
・ 障害年金(2023年3月リリース予定)
傷病手当金・失業手当の受給申請ノウハウ を皮切りに、生活経済の安定に焦点を当てた記事を寄稿して参りました。
今後も、生活を安定 ⇒ 不安を解消するための制度紹介など、お役に立ちながら寄り添う記事に努めます。
どうかご期待ください!
今回もお目通し、ありがとうございました!
↑ ↑ ↑
「surounin」をクリックすると総合サイトに飛びます ^^
はじめまして。
突然のメール失礼致します。
表題の件、私も全く同じ内容で、被害に遭いかけた者です。
Instagramの相互フォローから、急にDMが来て、非常に怪しく思いながらも、DMでやり取りをしておりまして、詐欺では無いか、調べていた所、この記事に辿り着き、自分の感覚が、間違いでは無かった、と安心する事が出来ました。顔写真は全く同じ写真が、自分にも送られてきており、驚きました。
この記事のお蔭で被害に遇わずに済みました。
この度は誠に、有り難う御座いました。
詐欺被害を未然に防ぐことが出来て何よりです。
日本国内で日々を平和に暮らす善良な方々が、被害に遭われることを少しでも減らすことが出来たら幸いです。
記事中でも触れましたが、本件のような詐欺事案の術中に陥ってしまう方も、残念ながら一定数存在します。
当記事に関する公安からの情報提供要請は元より、必要に応じて知人の警察関係者とも連携して犯罪被害者減少の一助となりますよう今後もサイトの質向上に注力いたします。
凶悪な強盗事犯から軽微な犯罪まで、日々新聞紙上をはじめとした媒体を賑わせておりますが、読者様におかれましても犯罪への予知的な感性をより一層磨かれ、今後もトラブルを避けて過ごされますよう心よりお祈り申し上げます。
コメントをありがとうございました。
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『スロウ人のお悩み解消Site』
https://surounin.com
スロウ人
同じケースの寄付金話の流れで今も矢継ぎ早にメールが来ています。文章も全く同じですし、送られてきた写真も同一と思われます。運送費を払わなくて良かったです。有難うございました。
kt様
コメントをありがとうございます。
私も含め、私の友人や知人も、“ 最近またSNSのDMが増えてきたね ” と話題にしておりました。
外国人による詐欺グループは、相変わらず拙い日本語で我々の気を惹こうとしています。
共通しているのは、最終的には「金銭送れ」です。
ルフィを名乗る新手の強盗(組織犯罪)が世間を騒がせておりますが、50万円程度を要求してくるインターネット詐欺も刑法上の悪質な犯罪です。
今後も、当サイトの記事が善良な方々の詐欺被害の盾となることが出来ましたら幸いです。
kt様におかれましても、引き続きトラブルを避けて過ごされますよう 心よりお祈り申し上げます。
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『スロウ人のお悩み解消Site』
https://surounin.com
スロウ人
まったく同じDMが来ていて、こちらのページを見て、詐欺だとわかりました。
大変参考になりました!ありがとうございます。
早速ブロックしました。
コメントを頂戴しありがとうございます^^
ネット上における詐欺を目的としたアプローチは増加傾向ですが、どうか悪質な詐欺犯罪に巻き込まれない様、今後ともご注意くださいませ。
新しい犯罪情報を入手次第、記事を刷新・追加の予定でおります。
今後とも「スロウ人のお悩み解消サイト」にどうかご期待ください!